| Appendix 5 連続写像と集合論 | |
| f-denshi.com 最終更新日: 04/12/07 (仮) | |
初等的な写像に関する用語について確認しておきます。
↓ ここ1.は飛ばしてしでも結構です。
[1] 集合と写像とのかかわりについて,1対1対応について再確認すると,
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1対1写像の定義 (1) x1,x2∈X,かつ,x1≠x2 ⇒ f(x1)≠f(x2) |
この1対1写像の定義の下で,X の部分集合とY の部分集合との対応をみてみると,
f( An)= f(An)
XからYへの写像が与えられ,A,B,An (n=1,2,3・・・)をXの部分集合,および,E,F,En (n=1,2,3・・・)をYの部分集合とするとき,
| 有限集合 | 集合列 | 集合族 | ||||||||||
| f(A∪B)=f(A)∪f(B) |
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| f(A∩B)=f(A)∩f(B) |
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| f-1(E∪F)=f-1(E)∪f-1(F) |
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| f-1(E∩F)=f-1(E)∩f-1(F) |
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[1] 連続写像は解析学入門においても扱っていますので見ておいてください[#]。 もっとも基本的な表現は,
「 xn → p のとき, f(xn) → f(p) 」
これは,どんな正数εに対しても,ある正数δをとると,
(1) |x−p|<δ ⇒ |f(x)−f(p)|<ε
(2) f(Nδ(p))⊂Nε(f(p))
(2)は一変数の場合である右図をとりあえず参考にしながら,「X軸上にある p のδ-近傍を十分小さくすれば,その像は,y軸上にあるf(p)のどんなに小さなε近傍の中に納められる。」ことを「集合の包含関係」で簡潔に言っています。
[2] さらに抽象的化された連続写像の定義は次のようになります。
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連続写像: 写像,f: X → Y が連続写像であるとは, (1) 「 Y の任意の開集合 O について,f-1(O) が X における開集合となることである。」 |
![]() |
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このように定義してよいことは右図を参照して考えてください。
ここで, ”任意” という意味は,”いくらでも狭い区間を考えてもいい” ということです。また,ここでは,X,Y
はユークリッド空間の部分集合である必要はなく,距離(=位相)が定義されていれば,OK。
つまり,「位相空間Xから位相空間Yへの写像が連続写像であるとは・・・」とはじめても良い,が気にしなくてもよい。
これらの定義がうまくいくのは逆写像f-1を使っているからで,f を使ったのではうまくいきません。これはルベーグ積分の定義にも通ずるところです。
次の命題が正しいかどうかも検討して見てください。
命題:
有界な閉集合 X の連続像 f(X) は有界な閉集合である ⇒ ○
有界な開集合 O の連続像 f(O) は有界な開集合である ⇒ ×
(下図参照) ↑連続像とは連続写像によって移った値域のこと

これまでの説明で,特に,Y=R(実数) であるならば,(1)を確かめる代わりに,
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連続写像: f-1(Y0 ) = {x|a≦f(x)<b } ∈ o o はR上の開集合族 |
であってもいいのです。なぜならば,開区間 In = ( an,bn ) を用いて,任意の開区間 O は,
O = In
とあらわされるので,
f-1(O ) = f-1(In)
となり,開区間 f-1(In) の和集合は開区間なので。
以下,著者のメモ
連続写像 f とその逆像 f-1 を議論していると,右上の簡単な例でも見られるように値域 Y が”ひと塊”なのにもかかわらず,定義域が X1 と X2 のように分離して存在することが起こりえます。これは写像の性質を集合論を用いておこなうときに避けられない ”ちょっとした面倒” なことで,しばしば議論の対象となります。そこで,この事情を数学的に引用するために次の用語を定義して用いることにしましょう。
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距離空間 X が連結であるとは,X が空でない開集合O1,O2によって, X = O1∪O2 かつ,O1∩O2=φ と分解されないことである。 |
[3] すぐにわかることは距離空間 X の部分空間(部分集合) S1,S2 がそれぞれ連結であって,S1∩S2≠φならば,S1∪S2も連結である。これを連結な集合Sγを元とする集合族{Sγ}γ∈Γにまで拡張して,
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証明⇒[#]
[4] いま,必ずしも連結でない距離空間 X を考えて,その中の一つの点 x1 を含む連結な X の部分空間 Sγ全体の集合を{Sγ}γ∈Γとします。すると,Sγの和集合も連結なXの部分空間になります。これを,
C(x1)= Sγ
と書いて x1 の連結成分と言います。C((x1)は x1 を含む最も大きな連結な空間です。X が連結ならば,任意の x∈X について,C(x)=X
となります。そうでなければ,C(x1)に属さない点 x2 が存在して,C(x1)∩C(x2)=φとなります。つまり,Xはお互い連結でない2つの連結成分を含んでいることがわかります。続いて,C(x1),C(x2)のどちらにも属さないx3
があれば,お互い連結でないC(x1),C(x2),C(x3)がXに含まれていることがわかります。これを繰り返せば,Xがお互い共通点のない連結成分に分解されることがわかります。
[5] この分解のための繰り返しは有限の場合もありますし,無限回繰り返す必要がある場合もあります。例えば,距離空間として有理数全体の集合 Q を考えた場合,有理数は連続的に存在していないので各有理数 q に対応する連結成分は q 自身だけからなる集合です。つまり,Q は可算個の連結成分に分解されるのです。[Qは完全非連結な空間]
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定理: |
証明 ⇒[#]
弧状連結:距離空間の任意の2点x,yに対してこれらを結ぶ連続曲線があるとき,X は弧状連結であるといいます。
命題:
弧状連結 ⇒ 連結 ○
連結 ⇒ 弧状連結 × 連結な空間が弧状連結とは限らない
| 定理: コンパクトな距離空間 X から Y への連続写像 f の像 f(X)はコンパクトである。 (もちろん, f(X)⊂Y) |
他には
3.最大値の定理