Appendix1 ベクトル場
f-denshi.com  最終更新日:03/05/14

[0] 物理,工学などへの応用的を考えると,ベクトル場が位置の関数:A (r) として与えられるケースがもっとも一般的です。具体的には,重力やクーロン力などに使われる

F (r)=k・ r     ; k 定数
|r | 3

などがあります。もちろん,これは,線形写像(r ⇒ F (r)) とはなっていません。しかし,ある条件のもとでは局所的に線形写像とみなすことが可能で,

A (r)=ArB 0     ; B 0 は定数ベクトル

として取り扱うことができます。ここではその背景について述べます。

[1] C1写像Φ:(u,v) ⇒ (x,y) において十分小さな領域を取り出して考えるならば,初等解析学の教えるところによると,この写像の定義域,値域の微分量は近似的にヤコビ行列を用いた線形写像で,

Δx u(u0,A0)) xv(u0,v0) Δu ・・・・・[*]
Δy yu(u0,A0) yv(u0,v0) Δv

と結び付いていることを思い出しましょう。   復習は ⇒ 実数解析入門 11章[#]

このヤコビ行列を J(Φ)a,b と書くことにします。

[2] ここの「 ベクトル解析 」で使っている記号に改めて,u→x,v→y,および,x→A1,y→A2 と書き直しましょう。
すると,C1写像:(x,y)⇒(A1,A2) および,AA (A1(r),A2(r))=Φ(r) となり,局所的に成り立つ関係[*]

ΔA1 A Δx
ΔA2 Δy

または,

ΔA AΔr  ⇔ AA 0A(rr0)
          ⇔  AAr +(A 0A r0)

となります。ただし,

r x
y
r0 x0 ,Δr x−x0
y0 y−y0
A A1
A2
A0 A01
A02

および,A はヤコビ行列[#]で,

A
∂A1
∂x x=x0,y=y0
∂A1
∂y x=x0,y=y0
 =
∂A1
∂x
∂A1
∂y
 ≡ A1x A1y
A2x A2y
∂A2
∂x x=x0,y=y0
∂A2
∂y x=x0,y=y0
∂A2
∂x
∂A2
∂y

というのが記号の意味です。  (↑ A2x とは A2 のxに関する偏微分という意味です。)

(補足) ちなみに,3変数( x,y,z )から3つのベクトル成分 ( A1,A2,A3) への C1写像を考えるときは,

A
∂A1
∂x
∂A1
∂y
∂A1
∂z
A1x A1y A1z
A2x A2y A2z
A3x A3y A3z
∂A2
∂x
∂A2
∂y
∂A2
∂z
∂A3
∂x
∂A3
∂y
∂A3
∂z

となります。

[3] 結局,C1写像: Φ(r )=A (r)は,局所的には,線形写像

A (r)=ArB 0   ; B 0 は定数ベクトル

で近似できます。   ( 記号だけの問題ですが,A0Ar0 ⇒ B 0 と改めています。)




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