Appendix 4  F2係数のn次方程式
f-denshi.com  最終更新日:

 

1.2係数のn次方程式

2の二項方程式

x2=0
x2=1

はそれぞれ0、1を根としてもちます。では、b≠0として

x2+bx+c = 0         ・・・・・・・・ [*]

を考えます。c = 0 ならば、x(x+1)= 0 より、x=0、1 が根となります。
c=1 のとき、

x2+x+1 = 0  

2に解をもちません。実際、02+0+1 = 1、  12+1+1 = 1 となって0も1も[*]の解となりえません。
そこで、16章[#]と同じように、この方程式の根αを用いて拡大体22

22={abα|a、b∈2、α : α2α1=0 の根}

を構成しましょう。 α2=−α−1=α+1 に注意して(-1=1)、演算:×÷ を以下のように定義します。

(abα)(cdα)=(a+c)(b+d)α
(abα)(cdα)=(a−c)(b−d)α
(abα)×(cdα)=ac(ad+bc)αbdα2   ←α2=α+1
             =(ac+bd)(ad+bc+bd)α
(abα)÷(cdα)=(ac+ad+bd)(ad+bc)α、 ただし、cdα≠0

もしくは、×の定義より、

(abα)の逆元を、(abbα

としてもいいでしょう。

具体的には、4の元は、

22={ 0、1、α、α+1 }

ですが、これは、

0
α
α2=α+1
α3=α(α+1)=α2+α=1

の4つ{0、1、α、α2}でもあります。すなわち、4の0以外元すべてがαを累乗するとでてきます。このαを4(=22)の原始元と言います。  (これはp(p:素数)の原始根と同様な働きをしてます。)
また、この原始元のみたす方程式、α2+α+1=0 を 22原始方程式と言います。

ここでの議論(構成法)は n>2 の2係数のn次方程式に拡張できることは明らかでしょう。

n≧2の場合の原始方程式を紹介しておきます。

α2+α+1=0             :22
α3+α+1=0             :23
α4+α+1=0             :24
α5+α2+1=0           :25
α6+α+1=0             :26
α7+α+1=0             :27
α8+α4+α3+α2+1=0   :28

2.補足 (というか練習問題)

α4+α+1=0 を満たすαが24の原始元であることは、

α= α
α2 α2
α3 α3
α4=−α−1= α+1
α5=α・α4=α(α+1)= α2+α
α6=α・α5=α(α2+α)= α3+α2
α7=α・α6=α(α3+α2)= α3+α+1
α8=(α42=(α+1)2 α2+1
α9=α・α8=α(α2+1)= α3+α2
α10=(α52=(α2+α)2=α4+α2 α2+α+1
α11=α・α10=α(α2+α+1)= α3+α2+α
α12=α・α11=α(α3+α2+α)= α3+α2+α+1
α13=α・α12=α(α3+α2+α+1)=α+1+α3+α2+α= α3+α2+1
α14=α・α13=α(α3+α2+1)=α+1+α3+α= α3+1
α15=α・α14=α(α3+1)=α+1+α= 1

特に、原始元を用いれば、

αm×αn=αmn (mod 2n

となっていることも確かめられます。 

 

[目次]